椅子になりたかった気がする
待つだけなのに
青い空の下ぽつんと置かれた
たったひとつの椅子になりたかった気がする


<私の世界>





月明かり 今何処へ
私と貴方 あの外灯のもとに居ましたのに
私と貴方 傘をさしましたのに
ひらり、ひら
月明かり今も変はらず
私、今だあの外灯のもとへ
私、未だ分からずのまま
何処へ
あの外灯はここにあるというのに


<あのひのまま>





汚いものが美しく見える時がある
雪の上にぶちまけられたゴミや
腐っていくしかないものや


<まなこ>





ひとり、ふたり、
華が開きました、
しかし私はまだ咲きません、
病室には白しかなくて、
黴の匂いほのかにむせて、
私はそれをひっかくけれど、
かりかり、
ここから出してと、
仄暗い白はぐぅるりぐるり、
窓さえないような気がした、
私はまだ居続けなくてはいけないのでしょう、
ひとり、ふたり、
華が開いていきます、
しかし私は咲くことが出来ません、


<羨望の生>





甘くて ぬるくて 不愉快に喉に残る
まるでカルピスに沈むような


<無題>





夏が近くなってくると、墓に行かなくてはなァと思う。


<私の世界>以下5本 Up Date 2006.06.30

▲ 戻る ▲ index ▲ 目次 ▲